推拿(すいな)の歴史

推拿は、はるか2千年以上前、春秋時代の中国で生まれました。

兵士を癒やす為、あるいは強靭な兵士を作るために、漢方薬が採れにくい地域で考案された言われています。

 

奏・漢時代の「黄帝内径」にも既に推拿による治療についての記載が残っています。

当時はまだ、推拿という言葉がなかったため、按摩と呼ばれていました。

そのため、現在でも推拿のことを按摩や按摩推拿と呼ぶことがありますが、日本でいう「按摩」とは似て非なるものです。

 

日本式按摩は、遣隋使や遣隋使が伝えた中国式按摩が千年以上もの時間をかけて変化したものであり、慰安目的で利用されることが多いです。

中国式按摩(推拿)は、中医学に基づき、あくまで治療を目的とします。

 

推拿は現在のマッサージや按摩の原型となる手わざ療法で、漢方(中薬)、鍼灸に並ぶ中国医学の三大治療法の一つです。

本場である中国では、2千年以上前から臨床と研究が重ねられ、現在では60カ国もの国に広まり、国際的にも注目されています。


推拿の「推」はおす、「拿」はつかむを意味します。

推拿の「推」は推す(押す)事を、「拿」はつかむ、捕らえるという意味を持ちます。

」押す、「」つまむ、「」おさえもむ、「」なでる、「」たたくなど症状によって様々な手技を使い分け治療します。

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